韓国の万能調味料。難しく見えるけど、材料さえあればとっても簡単に作れます。キムチの素にも使えて冷凍保存も可能なのでぜひ作り置きを!
ヤンニョムのレシピ
材料
だし汁: 200cc
白玉粉(なければ米粉や小麦粉でも) :大さじ2
【Aの調味料】
韓国産唐辛子(粗挽き・細挽き):100g
三温糖or砂糖 :大さじ3
はちみつ:大さじ3
【Bの調味料】
アミの塩辛(みじん切り):30g
りんごすりおろし:1個
玉ねぎすりおろし:1/4個
ニンニクすりおろし: 1/2個
生姜すりおろし:大さじ2
鯖節:大さじ3
醤油大さじ2
白ゴマ:大さじ1
ヤンニョムの作り方
糊づくり
鍋にだし汁を入れて火にかけ、煮立ってきたら米粉を加えます。ぐつぐつ煮立てる必要はありません。弱めの中火でとろみがつくまで木べらでかき混ぜます。
トロミが付いたら火を止めます。
そのあとに粉唐辛子、砂糖、ハチミツを加えてよく混ぜます。
粗熱が取れたら【Bの調味料】を加えてよく混ぜ合わせます。
一晩、寝かせれば手作りヤンニョムの完成です。
冷凍保存も可能なので大量に作り置きするとよいでしょう。
ヤンニョムの材料について
ヤンニョムはそれぞれ家庭の味があり、自分で作ったものがどこより美味しいとたくさんの韓国人が主張するでしょう。
それほど「こだわり」を持つ人が多いヤンニョムですが、裏を返せば自分の好みに作ったものがオリジナルの自家製ヤンニョムということです。
ヤンニョムづくりに決まりなどありませんが、必須材料は、粉唐辛子、ニンニク、生姜、この3つはどんなヤンニョムレシピにも含まれているでしょう。
本場韓国のヤンニョムは、辛みを強くして、それに、にんにくや生姜を多めに入れるレシピをよく見かけます。味も臭いも強烈な本場風を求めるならこれらをたくさん入れるといいはずです。
逆に、日本人の味に近づけるなら粉唐辛子、にんにく、生姜を少なめにして、出汁を多めにすると良いでしょう。
粉唐辛子
韓国唐辛子は必須アイテムです。
韓国の粉唐辛子コチュカル。右が粉タイプで左が粗挽きタイプ。これを半分ずつ混ぜ合わせると味に複雑さが出ますが、なければ1つでも大丈夫です。
*1つを購入するなら最初は中挽きがおすすめです。
もし少量で作る場合は一味唐辛子などでも代用できますが、同じ味にはなかなかなりません。さらに韓国唐辛子は辛みが少なく、たくさんの量を使うことで、まさに本場の韓国料理で出てくるような鮮やかな色に仕上がります。
アミの塩辛
アミの塩辛。キムチ作りでよく使われる発酵食品。日本ではなかなかお目にかかれませんが、たまに大きなスーパーで手に入ることもあります。
手に入らないときは魚醤(ナンプラー)や煮干しを砕いたものなど、魚系のものを多めに加えるといいでしょう。イカの塩辛やするめ、オイルサーディンを代わりに入れるレシピもあります。
*アミの塩辛は海鮮出汁として秀逸ですが、塩分がとても高く(20%程度)、入れすぎには注意が必要です。
糊(ノリ)について
糊は必須ではありませんが、粉っぽい仕上がりよりドロッとしたもののほうがソースとしては適しています。
白玉粉を使うレシピが多いですが、米粉や小麦粉でも構いません。他には「おかゆ」をグツグツ煮込むレシピもあります。
これらはトロミを付けるだけではなく、成分に含まれるタンパク質などが化学反応を起こすことで、発酵を促す作用も期待しています。
出汁(だし)の水分量を多めにするか少なめにするかでも仕上がりはまったく違うものになります。
いずれにしても、最初はグツグツ煮込まずに「少しトロミが付いた状態」がいいでしょう。*グツグツ煮込むことで違ったタレができそうですが!
ヤンニョムキムチ
ヤンニョムは目的によって作り方を変えると万能になります。
例えば、最初からキムチの素として作るなら、ニラやダイコン、人参など野菜の千切りにして、それにフルーツをたっぷりと使って味を決めてしまいます。
キムチづくりでは発酵すると野菜から水分が出でべちょべちょになるので、糊の水分量は少ないほうがいいでしょう。
魚系の出汁に、アミの塩辛や魚醤を加えるとキムチの発酵を助けます。それに蜂蜜や黒糖などで濃厚な風味と甘みを加えることで美味しいキムチが完成するでしょう。
万能ヤンニョム
合わせ調味料として万能に作るなら甘さは控えます。唐辛子、にんにく、それに生姜を加えて出汁でとろみをつけるシンプルなヤンニョムなら、中華料理はもとより日本料理、イタリア料理や地中海料理、チリ料理などの唐辛子料理に使えます。
ヤンニョムを作るコツ
辛さ、甘さ、しょっぱさ、出汁の濃さ、水分量。この5つのバランスを考えるのがコツ。
とくに大切なのがしょっぱさに関係する「塩分量」。辛さや甘さは好みでいくらでも調整可能ですが、塩分相当量だけはいつでも統一するとよいでしょう。
このヤンニョムレシピでは塩分相当量を1%の目安で作っています。こうすることで、料理に使うときにもヤンニョムを入れる分量を計算できるようになります。
最初はレシピの分量より「少なめに」作るといいでしょう。そのあとに上記4つのバランスを変えていけば、オリジナルの自家製ヤンニョムが完成します。
日本だとなかなか手に入らない具材がいくつかありますが、ヤンニョムのレシピ自体はそれほど難しくはありません。手に入るものでバランスを考えて、いろいろなものを加えても大きな失敗はしないでしょう。